本記事の目次
前回のおさらい:公認会計士がやってきた!
前回は元KPMGジャパン あずさ監査法人の公認会計士の冨岡大悟氏をお招きし、おもに「どうやったら公認会計士になれるのか?」についてお話いただきました!
動画では、冨岡氏のキャリアパスや公認会計士の合格率や就職先についてお聞きしました。
その中で、「偏差値と公認会計士の合格率には相関関係があること」や「公認会計士が就職する監査法人という組織があり、公認会計士になった人の半数以上は、4大監査法人と呼ばれる法人に就職すること」等がわかりました。以下が4大監査法人です。
- KPMGジャパンあずさ監査法人
- トーマツ監査法人
- EY新日本監査法人
- PwCあらた監査法人
まとめると、色々なキャリアがある中で、「士業」である公認会計士という選択肢も面白いですよ、というお話でしたね。
今回の記事では、具体的に公認会計士の業務内容やキャリアについて紹介します!
☆当サイトではLINE相談も受付中です!
☆忙しい学生向け! 4分対談動画はこちら↓
今回のお題:公認会計士ってどんなことしているの?
今回も公認会計士の冨岡大悟氏をゲストとしてお迎えし、公認会計士がどんな仕事をしているのかについて聞いていきたいと思います。
動画内では、おおまかに公認会計士について「公認会計士は企業が作っている決算書が問題ないかどうかをチェックする仕事であり、その公認会計士がたくさん所属しているのが監査法人である」と紹介していただきました。
公認会計士の平均年収は900万円超え!
公認会計士は、平成27年度厚生労働省賃金統計調査によると”平均年収926万円”となっており、年収1,000万円超えも夢ではないとても魅力的なキャリアの一つです。志願者も多く、3大難関国家資格(司法試験、公認会計士、不動産鑑定士)の一つとされています。
公認会計士の多くは大規模な会計事務所である監査法人に所属して、会計監査等を行う会計のスペシャリストです。会計監査のほかにも、経理業務やコンサルティング、税務業務なども行っています。
冨岡氏は、上場企業100社以上を監査し、常勤の監査実施者1,000人以上の大手監査法人のひとつであるKPMGジャパン/あずさ監査法人のIPO部に所属していました。
そんな冨岡氏に、大手の一般企業とは違うイメージのある監査法人とはどういうものなのか?公認会計士とはどんな仕事なのか?
という点についてレクチャーしていただきました!
監査法人の業務内容とは!?
監査法人の仕事の内容はその名の通り企業の「監査」をすることです。
「監査」とは何かをざっくり説明してしまうと、「決算書が正しいかチェックすること」と言ってしまっても良いでしょう。もう少し詳しく言うと、「決算書の内容が正しいのか正しくないのかについて、会計士が意見すること」です。
監査法人の主な仕事は、企業の作っている決算書が問題ないかどうかチェックして、その証明を与える仕事です。大半の公認会計士が監査法人に所属しています。
また、決算書とは1年間の企業の財務情報を記したもので
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュフロー計算書
などの財務諸表のことです。また、監査の業務以外にも
- 経理
- 税務
- 財務
- 金融
- 情報技術(IT)
- コンサルティング
等の業務もあるようです。広範囲に渡って深い知識が求められることになるので、決して簡単な業務内容ではありません。
監査法人のキャリアとは!?
監査法人のキャリアは大まかに4つに分けられると冨岡氏は言います。
- スタッフ
- シニア
- マネージャー
- パートナー
それぞれ1から順に3~5年でキャリアアップが見込むことができ、トータルで12~20年ほどかけてパートナーまで昇りつめるそうです。
- スタッフは現場担当者です。スタッフの業務は、現場でどんな資料が必要とされるか?どんな問題があるか?などをクライアントと話し合いながら、決算書がきちんと作られているかをひとつひとつ厳密に調査することです。
- シニアは現場責任者です。シニアの業務は、スタッフのような現場担当もこなしながら、現場の仕事が問題ないかを確認することです。
- マネージャーはチームの業務報告や人員調整を行う調整役です。マネージャーは、監査法人内部で現場担当者と現場責任者の仕事が問題ないかといったことを確認することが主な業務となります。
- パートナーは、監査の結果をまとめた監査報告書にサインを行うことのできる最終責任者です。
どれも専門知識が必要な難しい業務をこなすので、高い報酬が発生します。
それでは、次回は監査法人に勤める公認会計士の詳しい年収を引き続き冨岡氏に聞いていきましょう!
⇒監査法人の年収を教えて(KPMGあずさ・トーマツ・EY新日本・PwCあらた)|vol.037
以下は、”当記事限定”で、今回の動画に関する補足解説を加えております。
貴重な就活と年収に関わる情報。何度も読み返せるよう、ブックマークしておきましょう♪
公認会計士がチェックする決算書の内容とは?
決算書は、財務諸表とも呼ばれ、1年間の企業財務状況を本文中でも出てきた
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュフロー計算書
この3つで説明するものです。以下では、この3つについて説明していきます。
貸借対照表
これはバランスシートとも呼ばれます。
貸借対照表とは、企業のある時点の財務状況を資産の部を左側に、負債及び純資産(自己資本ともいう)の部の部を右側に記した表です。
- 企業が集めた資金をどのように運用しているか?(資本の部)
- 資金の調達をどうしているか?(負債の部)
- 資本を使って稼いだ利益(純資産の部)
が分かります。左側の資産の数値と右側の負債及び純資産の合計の数値は必ず一致し、「資産=負債+純資産」が成り立つようになっています。
※中小企業庁より抜粋
損益計算書
損益計算書は、期間内の収益と費用の関係を示す表です。
- 売上高-売上原価=売上総利益
- 売上総利益-販売費及び一般管理費=営業利益
- 営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益
- 経常利益+特別利益-特別損失=税引き前当期純利益
- 税引き前当期純利益-法人税=当期純利益
上記のように(収益-費用)の計算をして、最終的に当期純利益を出している表です。
※中小企業庁より抜粋
キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書とは、期間内の会社のキャッシュ(現金やそれと同等のもの)の増減を示したものです。
- 営業活動
- 投資活動
- 財務活動
などで生じたキャッシュの増減を示しています。
決算書.comより抜粋
公認会計士はこれらの財務諸表に不正がないかをチェックするのです。
決算書に不正があると投資家や債権者などに大きな損害が出る可能性があるので、これを防ぐということが公認会計士の仕事です。
財務諸表監査が行われなくなると、投資家が証券市場を信用できなくなり、経済の発展を妨げてしまいます。公認会計士は経済の発展を支える重要な存在であるといえるでしょう。
まとめ:監査法人の業務内容とキャリア
いかがでしたでしょうか。今回の記事では監査法人の「業務内容」と「キャリア」について細かく説明しました。今回の話を簡単にまとめると
- 監査法人の主な仕事内容は企業の「監査」をすること
- それ以外の業務も広範囲に渡って存在する
- 4つのキャリアが存在し、12~20年ほどかけてキャリアアップしていく
それでは、次回は監査法人に勤める公認会計士の詳しい年収を引き続き冨岡氏に聞いていきましょう!
⇒監査法人の年収を教えて(KPMGあずさ・トーマツ・EY新日本・PwCあらた)|vol.037
☆当サイトではLINE相談も受付中です!
☆19卒、20卒限定キャリア面談はこちら!
☆オンラインサロン開設!